auの格安プラン「povo」
auではドコモの「ahamo」という大容量かつ低価格のプランに対抗するように、「povo」というahamoと同じギガ数でしかもahamoより200円ほど安いプランを提供している。
ドコモのahamoでは20GBで月2970円(税込)。
auのpovoでは月20GBで月2728円(税込)だ。
(ただ、ドコモはauより少し料金が高い分通話5分無料が基本プランに盛り込まれている。)
しかもpovoでは契約者の生活スタイルに合わせて20GBの基本プランにauが提供する複数のサービスからトッピングするという、少し変則的な特徴あるサービスを提供している。
例えば24時間データ使い放題のトッピング。
24時間で220円払えばデータ消費量を気にせずにガンガンネットやゲーム、動画が観られるというわけだ、
使い道としては今流行りのアーティストのオンラインライブ配信の日や、ギガを大量消費するApexや荒野行動などのアプリゲームをやり込む日などに、データ使い放題のトッピングを購入するなどが考えられる。
ahamoが若者をターゲットとして提供するように、povoも若者の生活スタイルに合わせたサービスと言えるだろう。
こういった1つだけのシンプルなプランを提供するのはドコモ、au、そしてソフトバンクのSoftbank on LINE、そして楽天だ。
Softbank on LINEもahamoやpovoとほぼ同じ内容のプランを提供しており、楽天は消費ギガ数によって料金も段階的に上がっていくプランを提供している。
どれもシンプルで分かりやすいのが特徴だ。
新たな体制の料金プランへ「povo2.0」
これで各社足並みを揃えた格好となったが、なんとここにきてpovoが新たなスタイルの料金プランを発表した。
それが基本プラン料金が0円というオールトッピングスタイルのpovo2.0だ。
さきほどpovoはahamoと違って生活スタイルに合わせてサービスをトッピングできると紹介したが、なんとpovo2.0では利用できるギガ数もデータトッピングと称して全てトッピングという形で購入するという。
用意されているデータトッピングは全部で6種類。
料金 | 期間 | ギガ数 |
---|---|---|
330円 | 24時間 | データ使い放題 |
390円 | 7日間 | 1GB |
990円 | 30日間 | 3GB |
2700円 | 30日間 | 20GB |
6490円 | 90日間 | 60GB |
12980円 | 180日間 | 150GB |
上の表を見てみると全てのトッピングの期限が1ヶ月分とは限らない。
最長180日間、つまり6ヵ月で150GB使える。
150GBを180日で割るとだいたい月25GB、料金も12980円を180日で割るとだいたい月2200円弱。
月割で計算すると今のpovoのプランよりも安くなるのだ。
なるほど多様な日数とギガ数を用意していてどのような方でも自分にあったトッピングが購入できるのが特徴なのだろう。
ターゲット層が見えない新プラン
いやpovoはそれで良いのか。
そもそも各社が提供する格安の新サービスは大容量かつ低価格、そしてシンプルなのが魅力なのだ。
それがpovo2.0では基本料金0円は百歩譲っていいとして、データトッピングが6種類しかもそれぞれの利用できる日数も異なる。
正直分かりにくい。
一体どこにターゲット層を置いているのか。
いや、おそらく特定の層を狙ったサービスではないのだろう。
誰もが自身のスタイルに合わせてトッピングできるのが特徴なのだから。
しかし、これではauは時代を逆戻りしてしまう。
元々auの料金プランは分かりにくいことで有名だ。
今でもauの公式ホームページにいって料金プランを見てみると分かるように、いろいろなサービスが付随した多種多様なプランを提供している。
だがpovoはその分かりにくさを打開してシンプルで低価格、大容量という画期的なプランを提供したのではないのか。
povoはわざわざauのプランの1つとしてではなく、独立させた格安プランとして、それはahamoに対抗するという形をとって提供したのではないのか。
ahamoが若者をターゲットにして提供を始めたのはahamoのホームページを見ても分かる。
povoもそれに追随していることは誰もが分かる。
それがpovo2.0では全く違うものとして生まれ変わってしまった。
そもそも180日間150GB12980円という一気に大金を支払うトッピングは、自分で携帯代を払っている学生にとって少々購入しづらい。
明らかに学生や若者だけをターゲットとして見てないということが分かる。
ターゲット層がごちゃごちゃ、内容(トッピング)がてんこ盛りで分かりにくい。
なんというか日本の悪い部分を表したかのようなプランだ。
povo2.0の発表を見る限り、きっとauのごちゃごちゃプラン体質は変わることがないのだろうと悟った。
auから乗り換えはUQがおすすめ
ちなみに私はauからUQ mobileに契約を変えた。
3GB、15GB、25GBの3つのプランが用意されており、ギガ数が減らない1Mbpsの低速モードをONにしてもネットサーフィン、音楽のストリーミングサービスが快適に利用できるためとても満足度は高い。
しかも今なら最大10,000円のキャッシュバックキャンペーンを開催している。
SIMを新規で購入した場合は3,000円。
他社からMNP乗り換えをした場合は10,000円だ。(auからの乗り換えは4,000円...)
ともかくもpovoははじめ魅力あるサービスだったが、auの呪縛から逃れらなかったpovo2.0はとても残念なサービスとなってしまってとても悲しいと思う。